素材の表情を操る「ビシャン仕上」
- 森章郎

- 2月26日
- 読了時間: 1分
更新日:10月29日

建築材として欠かせない石材.
その表面に施される様々な加工の中でも、今回は特に「ビシャン仕上」に注目したいと思います.
ビシャン仕上とは
石の表面に小さな凹凸をつけることで、独特のざらりとした質感と滑りにくさ(ノンスリップ)を生み出す技法です.
光の当たり方で表情が変わり、石本来の重厚感や自然な力強さを引き出してくれます.
先日、石材加工の工場を視察する機会があり、熟練の職人さんが、特殊な工具を使って石を加工する様子はまさに職人技.
写真は、ビシャン仕上げに使われる工具の先端のビットです.
古くからは手加工でびしゃん仕上をしていたのですが、
時代の流れか電動工具の先端ビットによって高速で石の表面を叩くことで
あの独特な凹凸が生み出されるのです.
これらの道具を駆使して、素材が持つ無限の可能性と、
それを引き出す職人技、そして道具の奥深さを改めて感じた一日となりました.



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